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職長教育とはなにか?

L002-職長教育

職長教育とは

職長教育は、一定業種の新任の職長に対して、事業者が行うべき教育です。

新任の職長に対して

事業者に教育を行う義務が課せられています。ここで事業者とは、職長の上司の管理職のことです。職長を任命する立場にある者が、職長教育の実施状況を把握しているべきでしょう。また、教育は必ずしも社内で行う必要はなく、外部の教育機関などに委託して行っても問題ありません。

新任の

法令には、「新たに職務につくこととなつた」とあります。教育の目的からも、職長教育を受けさせてから職長として就業させるのが当たり前でしょう。もし、教育を受けさせずに職長の業務を行わせている場合は、安衛法違反になりますので、直ちに教育を行いましょう。

一定業種の

一定業種とは労働安全衛生法施行令第19条に定められた以下の6業種です。この業種に該当する場合は、職長教育が必要です。

  • 建設業
  • 製造業
  • 電気業
  • ガス業
  • 自動車整備業
  • 機械修理業

令和5年4月から、化学物質の自律な管理の規制の一環として、製造業における職業教育の対象範囲に以下の業種が追加されています。

  • 食料品製造業
  • 新聞業、出版業、製本業および印刷物加工業

職長教育の目的

職長教育の目的は、職長としての職務を果たすために必要な能力を習得することにあります。

職場では日々、様々な問題が発生します。例えば、作業者が怪我をしたとか、不良品ができてしまったとか、納期に遅れてしまったとか、など。そのような問題を一つ一つ解決して、通常の状態に戻すのが職長の仕事です。職長は、そのような能力を身に付けることが必要なのです。

何を学ぶのか?

職長としての職務を果たすために必要な能力は、「個別問題解決スキル」と「リーダーシップスキル」の2種類に分けられます。

個別問題解決スキル

職長は、常に職場を正常な状態に維持しながら、生産活動を進めることが期待されます。したがって、異常な状態(問題)を早期に発見し、対応をとることが求められます。つまり、職場で起こる様々な問題を解決するスキルがなくてはならないということです。職場の問題は、仕事の構成要素である、「人」「物」「作業」「管理」の欠陥によって生じることが多く。職長はいち早く、それらの異常状態に気づいて、是正する必要があります。

リーダーシップスキル

職長は問題解決が求められますが、一人で全部の問題を解決することは困難です。したがって、部下とともに全員参加で、チームとして組織的に問題を解決していく能力が求められます。それを可能にするのが、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)です。OSHMSによって、チーム全員が共通の考え方、手順に従いシステマティックに問題を解決していけます。

個別問題解決スキル

職場の「人」「作業」「設備」「管理」における「不安全状態」「不安全行動」を解決するスキル

リーダーシップスキル

チームで効率的、計画的、継続的に問題解決を図るスキル

職長教育の教育事項

以上の考えのもと、職長教育の教育事項が、労働安全衛生規則第40条に定められています。

  • 作業手順の定め方
  • 労働者の適性な配置の方法
  • 指導及び教育の方法
  • 作業中における監督及び指示の方法
  • 危険性又は有害性等の調査の方法
  • 危険性又は有害性等の調査の結果に基づき講ずる措置
  • 設備、作業等の具体的な改善の方法
  • 異常時における措置
  • 災害発生時における措置
  • 作業にかかる設備及び作業場所の保守管理の方法
  • 労働災害防止についての関心の保持及び労働者の創意工夫を引き出す方法

教育事項を個別問題解決スキルとリーダーシップスキルに分類

非常に盛沢山、多岐に渡る内容になっていますね。以下のように整理してみてみるとわかりやすくなるかもしれません。

個別問題解決スキル
  • 作業手順の定め方
  • 労働者の適性な配置の方法
  • 指導及び教育の方法
  • 作業中における監督及び指示の方法
  • 設備、作業等(環境)の具体的な改善の方法
  • 異常時における措置
  • 災害発生時における措置
  • 作業にかかる設備及び作業場所の保守管理の方法
リーダーシップスキル
  • 危険性又は有害性等の調査の方法
  • 危険性又は有害性等の調査の結果に基づき講ずる措置
  • 労働災害防止についての関心の保持及び労働者の創意工夫を引き出す方法

個別問題解決スキルを、作業者、設備、作業に分類

さらに個別問題解決スキルは、「人(作業者)」「物(設備)」「作業」に分類できます。

作業者
  • 労働者の適性な配置の方法
  • 指導及び教育の方法
  • 作業中における監督及び指示の方法
設備
  • 設備の具体的な改善の方法
  • 環境の具体的な改善の方法
  • 作業にかかる設備及び作業場所の保守管理の方法
作業
  • 作業手順の定め方
  • 作業の具体的な改善の方法
  • 異常時における措置
  • 災害発生時における措置

職長教育は職場の問題解決スキルをバランスよく学べるプログラム

以上のように職長教育の教育事項を整理することができました。バランスよく必要なスキルを網羅できるように構成されています。このような構成を理解しておくと、職長教育で学習したことを整理でき、実践しやすくなりますね。

まとめ

今回は職長教育について説明しました。いかがだったでしょうか?理解は進みましたか?

以下にポイントをまとめます。

  • 一定業種の職長は、職長教育を受けなければならない
  • 職長教育の目的は、職場で発生する問題を解決する能力を習得すること
  • 職長教育は、問題解決スキルをバランスよく学べるプログラムになっている

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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