仕事ができるようになりたい…
著者は、超人気作家の齋藤孝先生です。今から約20年も前、2004年に書かれた本で、帯の先生の写真、若いですねー。
この本は、どうすれば仕事ができる人になれるかについて書かれた本です。
重要なポイントの一つとして、仕事中のエネルギーレベルが挙げられています。
仕事ができる人はだいたいエネルギーレベルが高い。逆に、エネルギーレベルが低い人で、仕事ができる人はあまりいない。仕事のできる人ってエネルギッシュなイメージがありますよね。
つまり、仕事ができるかどうかは、スキル以前に仕事中のエネルギーレベルが大事であるということです。
心・頭・体の余裕がエネルギーを生む
エネルギッシュに仕事ができれば、ポジティブに働けるし、仕事のスピードも速くなる、そして楽しくなってくる。いいことづくめです。
一般的には、働いている時間は1日の大半の時間を占めている。仕事に費やす時間も貴重な人生だから、楽しく働くことはとても重要なこと。
仕事に対するエネルギーを生み出しやすい状態になるには、ズバリ、余裕があることが条件です。
「心・頭・体」に余裕を作り出すこと。そのために解放してあげること、それが必要です。

心の余裕は、執着から解放されること
会社でもどこでもスケール小っちゃいなーって言う人いませんか?そういう人って、心に余裕がない人じゃないでしょうか?
なぜ心に余裕がなくなるか、それは自分を守ることに執着してしまうから。自分のため自分のためという想いが強いほど自己保身の本能が働き、失敗を恐れ、チャレンジしなくなる。そして、小さな仕事しかできなくなる。さらに、そんな人には大きな仕事は回ってこない。どんどんスケールが小さい人になっていく。悪循環。まさに、自分がそうでした。仕事はなんとなくこなしていても、スケールが大きな人間には成長できませんでした。
一旦、「自分のため」という考えから自分を解放しましょう。そして、「世のため、人のため」になるような「志」をもって働きましょう。自分への執着がなくなれば、心に余裕が出てきます。そして、エネルギーが湧いてきます。多少、失敗してもいいじゃないですか、傷ついてもいいじゃないですか。そんな気持ちで自分への執着を減らしてきましょう。
このように、「志」を持つことによって、心を執着から解放し、エネルギーを生み出しやすい状態に持っていくわけです。
体の余裕は、緊張から解放されること
体が緊張しているとエネルギーが湧きにくいもの。体はリラックスしている方が良いのです。そのためには、体を意識的に緩めてみましょう。ポイントは肩甲骨を緩めること。腕を上げて、肩甲骨と首の周りを休める。そして軽くジャンプして肩甲骨を揺する。
疲れてきたら、両腕を上げて空(天井でも)を見上げてみて下さい。一瞬で気分が変わりますよ。
なぜ肩甲骨を緩めるとそうなるか?それはゆったりと呼吸ができるようになるからだそうです。
呼吸の仕方によって体を回復させたり、リラックスさせることができるんですね。
このように肩甲骨を緩め、呼吸をしやすくすることによって、体を緊張から解放し、エネルギーの生み出しやすい状態に持っていくわけです。
頭の余裕は、邪念から解放されること
仕事をしていると頭の中がいっぱいになって、モヤモヤしてきませんか?頭の中が散らかっている。そんな状態では、エネルギーは生まれてきません。
頭の中も常に余裕がある状態にしたいものです。パソコンでもメモリーに余裕がないと、処理能力が落ちますよね。そんな場合は、不要なデータを消去すると思います。人間の脳に対しても、同じことをすればいいんです。
紙に書き出す
頭の中のモヤモヤを紙に書き出すこと。書き出して問題を整理することで、頭の中がすっきりします。そしてできれば、一旦忘れてしまう。つまり、不要なデータを消去する。紙に書き出して、整理できたんだから、これ以上悩んでも、仕方ないでしょう。また必要な時に、紙を見て思い出して考えればいいのです。
2軸評価にしてグレーゾーンを認める
内容によっては、白黒つかない問題も多いでしょう。そういう場合は、無理に白黒つけようとせず、あえてグレーゾーンとしておけばよいのです。物事を2軸で考えることで、白黒で評価しない習慣をつけておくのも一つの方法です。白黒つけられる問題なんで世の中にはほとんどありません。
例えば、ダイエット中におやつを食べたくなった時に、「摂取カロリー量」という観点だけで考えるとしんどい、「ダイエットの継続性」の観点の評価軸を加えると、少し楽になりませんか?あえてグレーゾーンの考え方を受け入れることで、頭の中のモヤモヤを作らない。
忘れる努力をする
気分転換をして、忘れる努力をすることも有効です。最もよいのが映画館に行くこと。非日常的な空間で作品に没頭する。映画を見終わったころは、「そんなこともあったなぁ」という感覚になれます。
たとえどんなにつらいことでも、「まぁ、そんなこともあるよね」、「しゃーない」って一旦、認めてしまいましょう。自分にとっては、つらさを忘れさせてくれる言葉です。
このように頭の中を常にすっきりさせておくことによって、頭を邪念から解放することでエネルギーを生み出しやすい状態に持っていくわけです。
まとめ
仕事ができる人は、仕事中のエネルギーレベルが高い。エネルギーは「心・頭・体」を解放して余裕を持たせることで生み出しやすくなる。
「どうも仕事がうまくいかない」、「仕事中の自分のエネルギー状態が低いなぁー」と感じたら、
自分の「心・頭・体」に余裕があるかどうかをチェックしてみてはいかがでしょうか?
エネルギーレベルの低いまま、仕事を続けても、その場は乗り切れたとしても、中長期的に見て大した成果は残せません。
さて、明日は映画館にでも行ってみようかな。